チアガールデビューの試練

「チアガールデビューの試練」
「私は私立高校1年生、テレビで彼女達がチアすのを見てやってみたいと思い。念願の高校に入りチアガール部に入部した。入部してパフォーマンスの基礎的な練習や激しい動きでも笑顔を絶やさないなどチアガールとしての大事なことをみっちり鍛えた。1ヶ月後の今日、練習の成果が試されると同時に正式部員としての合否が決まる日でもあった。」
彼女を含め20人の新人チアガールは練習用のチア衣装を身にまとった。
上下白をベースにV字ネックに両袖さらにスコートの裾にはブルーのラインが入る、胸元には青文字で学校名が入り紺色のハイソックスに白のスニーカー 練習用ユニフォームのスタイルだ。
ちなみに彼女は髪を束ねて白いリボンを付けて望んだ。
彼女達のパフォーマンスが始まった。1ヶ月の練習の成果を見せるために必死になった。でもこの学校の正式部員になるための試練があった。
「バシャ~~!!」と顔の正面から水を浴びた。
(え、何っ!!)と思った。
そう、この学校はどんな状況でもパフォーマンスしている最中に笑顔を絶やさない様にあらゆる方向から水を浴び続けて正式部員になれるかを判断するこの学校の伝統的な試験でもあった。
もちろん彼女以外例外なく水を浴び続けていた。
パフォーマンスしている間、先輩部員や顧問はホースの水を上下左右に向け新人チアガールに当たる様に水をかけ続けていた。
(冷たい!!髪の毛や衣装もびしょ濡れじゃない。)
彼女を含め 新人全員びしょ濡れ状態になりながらも必死パフォーマンしていた。
パフォーマンスが終わると同時にホースからの放水も終わった。
結果が顧問の先生から発表され、私は合格だったが半分の10人が不合格となり部の正式入部はならなかった。不合格の中には泣き崩れる人もいた。
顧問:「合格した皆さん、正式入部おめでとう。こ れからハードな毎日で大変だろうけど、1つ1つ乗り越えて立派なチアガールになる様にお互い頑張りましょう!!」
彼女達:「はい!!!」
すっかりびしょ濡れ状態の彼女、髪の毛はもちろんユニフォームやスコートから水が滴り落ちまくっていた。ハイソックスやスニーカーは中がグショグショになっていた。水が滴り落ちた髪の毛やユニフォームを絞って水を出していく。
「合格したのはいいけどこんなに大変だとは思わなかったわ。でもやるからには頑張らないと。だって憧れてここに来たからね。」
表情を引き締めた彼女。やり切ると心に誓った日であった。

おわり